高血圧の診療(原因・検査・改善策・薬などの解説)

健康診断で「血圧が高め」と指摘されても、自覚症状がないとそのまま放置してしまいがちです。しかし高血圧は、長期間続くことで血管や心臓・脳・腎臓に静かにダメージを与え、ある日突然、脳卒中や心筋梗塞として現れることがあります。

MIZENクリニック豊洲では、平日夜間・日曜も高血圧の診察・生活習慣指導・薬物療法に対応しています。「忙しくて昼間に病院へ行けない」という方も、仕事帰りや休日にご来院いただけます。

MIZENクリニック豊洲 / 受診のご予約 — 夜間・日曜も対応

高血圧とは

診察室での血圧測定で、収縮期(上の血圧)が 140 mmHg 以上、または拡張期(下の血圧)が 90 mmHg 以上の状態を高血圧と診断します。自宅で測定する家庭血圧では、135/85 mmHg 以上が基準となります。

日本では成人の約 4,300 万人が高血圧とされており、40 代以降の男性では 2 人に 1 人以上が該当します。にもかかわらず、適切に治療を受けているのはそのうちの約半数にとどまります(厚生労働省 国民健康栄養調査)。

血圧の分類と目標値

現在の推奨では、年齢や合併症にかかわらず 130/80 mmHg 未満を降圧目標としています。

分類 収縮期血圧(mmHg) 拡張期血圧(mmHg) 推奨降圧目標(診察室)
正常血圧 < 120 かつ < 80
正常高値血圧 120〜129 かつ < 80
高値血圧 130〜139 または 80〜89
Ⅰ度高血圧 140〜159 または 90〜99 130/80 mmHg 未満
Ⅱ度高血圧 160〜179 または 100〜109 130/80 mmHg 未満
Ⅲ度高血圧 ≥ 180 または ≥ 110 130/80 mmHg 未満
出典:高血圧管理・治療ガイドライン2025、日本高血圧学会

仮面高血圧・白衣高血圧

診察室では正常でも自宅では高い「仮面高血圧」は、脳・心臓・腎臓へのリスクが診察室高血圧と同等以上です。健診で正常と言われても、頭痛やめまいが続く方は家庭血圧の測定をお勧めします。

高血圧の原因

高血圧の約 90% は原因が特定できない「本態性高血圧」です。残りの 10〜30% は、腎臓・内分泌系などの基礎疾患が引き金となる「二次性高血圧」で、特に 40 歳未満の若年発症では二次性の割合がより高くなります。

① 塩分の過剰摂取

日本人の平均塩分摂取量は男性約 11 g/日で、推奨値(6 g/日未満)の約 2 倍にのぼります。6 g/日未満に制限すると収縮期血圧が平均 2〜4 mmHg 低下することが示されています。カリウムは塩分の排出を助く働きがあり、野菜・果物・大豆製品を積極的に摂ることが勧められています。

② 肥満・内臓脂肪

内臓脂肪が増えると、血圧を上昇させるホルモン系(レニン-アンジオテンシン系)が活性化します。1 kg の体重減少で収縮期血圧が約 1 mmHg 低下するとされており、BMI 25 未満を目標とした体重管理が降圧に有効です。

③ 運動不足

有酸素運動は交感神経の過緊張を和らげ、血管を柔軟に保つ効果があります。週 180 分以上の有酸素運動(速歩・水泳・自転車など)で収縮期血圧が 4〜8 mmHg 程度低下すると報告されています。さらに週 2〜3 回の筋力トレーニングを組み合わせると、より高い効果が期待できます。

④ 飲酒・喫煙

飲酒量と血圧には量依存性の関係があります(Roerecke ら, 2017)。男性はエタノール換算 20 g/日未満(ビール中瓶 1 本程度)、女性は 10 g/日未満が推奨されています。これを守ることで収縮期血圧が約 2〜4 mmHg 低下する可能性があります。

喫煙は喫煙直後から血圧を急上昇させるほか、動脈硬化を促進して長期的な血管ダメージをもたらします。禁煙は降圧に加え、心血管リスクの大幅な軽減につながります。

⑤ 睡眠不足・睡眠時無呼吸症候群

睡眠 6 時間未満が続くと、交感神経が優位になり夜間も血圧が下がりにくくなります(Tasnim ら, 2020)。また、睡眠時無呼吸症候群(SAS)は高血圧の独立した原因であり、治療抵抗性高血圧の約 80% に SAS が合併するとされています。いびきや日中の強い眠気がある方は、睡眠の問題が血圧上昇に関係している可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群が気になる方は 睡眠時無呼吸症候群の診療案内 もご覧ください。

⑥ 二次性高血圧(疾患による高血圧)

副腎から過剰なアルドステロンが分泌される原発性アルドステロン症、腎動脈の狭窄、甲状腺疾患などが原因となります。若年・中年の高血圧、薬が効きにくい高血圧では二次性高血圧を疑い、精査することが重要です。これらは原因疾患を治療することで血圧が改善するケースがあります。

高血圧を放置するとどうなるか

高血圧は「サイレントキラー」とも呼ばれ、長年にわたって自覚症状なく進行します。しかし血管への圧力が持続すると、脳・心臓・腎臓に取り返しのつかないダメージが蓄積します。

脳血管疾患(脳卒中)

高血圧は脳卒中の最大のリスク因子です。収縮期血圧が 10 mmHg 高いほど脳卒中リスクが約 30〜40% 上昇することが大規模なメタ解析で示されています。脳梗塞(血管が詰まる)・脳出血(血管が破れる)いずれのタイプでも高血圧との関連が強く認められています。

心疾患(心筋梗塞・心不全)

高血圧が続くと心臓の筋肉が厚くなり(左室肥大)、心不全や不整脈のリスクが高まります。冠動脈の動脈硬化が進むと心筋梗塞の原因にもなります。血圧を 130/80 mmHg 未満に管理することで、心血管イベントを有意に減らせることが示されています(Tsuchihashi ら, 2020)。

腎機能障害

高血圧は腎臓の細い血管を傷め、慢性腎臓病の主要な原因の一つです。腎機能が低下すると利尿機能が落ちて血圧がさらに上がるという悪循環に陥ります。尿蛋白(微量アルブミン尿)の出現は早期の腎障害サインであり、定期検査での確認が重要です。

若年発症ほどリスクが高い

45 歳未満に高血圧を発症したグループは、正常血圧のグループと比較して心血管疾患のリスクが約 2.3 倍、死亡リスクが約 2.6 倍高いことが報告されています(Wang ら, 2020)。「まだ若いから大丈夫」という考えは禁物です。

MIZENクリニック豊洲 / 受診のご予約 — 夜間・日曜も対応

自分でできる生活習慣の改善

薬物療法の前に、または薬と並行して、生活習慣の改善に取り組むことが重要です。下表に主な修正項目と期待できる降圧効果をまとめます。

修正項目 具体的な目標 推定降圧効果(収縮期)
減塩 6 g/日未満 約 −2〜4 mmHg
カリウム摂取増加 男性 3,000 mg/日以上・女性 2,600 mg/日以上 約 −3〜5 mmHg
有酸素運動 週 180 分以上(筋トレ週 2〜3 回を追加) 約 −4〜8 mmHg
体重管理 BMI 25 未満を目標。1 kg 減量で約 1 mmHg 低下 約 −1 mmHg/kg
飲酒制限 男性 20 g/日未満・女性 10 g/日未満(エタノール換算) 約 −2〜4 mmHg
禁煙 喫煙は即時昇圧に加え動脈硬化も促進。直ちに禁煙 即時効果あり
出典:高血圧管理・治療ガイドライン2025

減塩の具体的な方法

外食・加工食品を控え、調味料を計量して使うことが第一歩です。だしや香辛料・酢を活用して薄味でも満足感を出す工夫が有効です。カリウムを含む野菜(ほうれん草・トマト・アボカド)や果物を積極的に摂ることも、ナトリウムの排出を促して降圧効果を高めます。

運動習慣の作り方

1 回 30 分、週 3〜5 日の有酸素運動から始めましょう。「少し息が上がる」程度の強度(速歩・ジョギング・水中ウォーキング)が効果的です。週 180 分を達成したら、筋力トレーニング(スクワット・体幹トレーニングなど)を週 2〜3 回追加すると、より持続的な降圧効果が期待できます。

飲酒を減らす

飲酒量と血圧には直接的な量依存性の関係があります。「週末だけ多く飲む」パターンも含め、一日あたりのエタノール換算量(男性 20 g・女性 10 g)を意識してください。休肝日を設けることも有効です。

受診の目安

以下に当てはまる場合は、早めにご相談ください。

  • 診察室血圧 140/90 mmHg 以上が続いている
  • 家庭血圧 135/85 mmHg 以上が続いている
  • 健診で「要経過観察」「要治療」と指摘された
  • 30〜40 代など比較的若い年代で高血圧を指摘された(二次性高血圧の精査が必要なことがある)
  • 激しい頭痛・視力障害・胸痛・呼吸困難など急性症状がある場合は、すぐに救急受診

MIZENクリニック豊洲が選ばれる理由

当院では、高血圧の診断から治療・継続管理まで一貫して対応しています。「仕事が忙しくて昼間は病院へ行けない」という方のために、平日夜間・日曜も診察しています。

心と体のワンストップ診療

内科の診療に加え、生活習慣病・睡眠・メンタルヘルスまで、都市で働く世代が抱えやすい健康課題をまとめて診ることができます。複数の専門機関をはしごする手間を省き、一貫した治療方針のもとで管理を続けられます。

豊洲駅直結・夜 22 時まで診療

豊洲駅に直結しているため、仕事帰りにそのままご来院いただけます。平日は夜 22 時まで、日曜も診療しています。長期にわたる血圧管理では「通いやすさ」が継続のカギになります。

ネット予約・事前問診で待ち時間を短縮

Web 予約と事前のオンライン問診を組み合わせることで、待合室での待ち時間を最小限に抑えています。忙しい方でも通院を続けやすく、医師との会話もスムーズに進みます。

オンライン診療(日曜対応)

自宅や職場からスマートフォン・PC で受診できます。処方薬は薬局から自宅に配送することも可能です。日曜日もオンライン診療に対応しており、忙しい方の治療継続を支援します。

【診察内容(豊洲院)】

  • 血圧測定・問診・身体診察
  • 血液検査(腎機能・電解質・ホルモン等)・尿検査
  • 二次性高血圧の可能性がある場合は専門医への紹介
  • 降圧薬の処方・調整・管理
  • 減塩・運動・禁煙などの生活習慣指導
  • 継続的な通院・処方管理(状態に応じた処方期間に対応)

高血圧の原因・対策をさらに詳しく知りたい方は 30代・40代の高血圧の原因と対策 もご覧ください。

MIZENクリニック豊洲

健診で血圧の異常を指摘された方、または血圧が気になる方は、
お気軽にご予約ください。夜間・日曜も対応しています。

または、自宅・職場から(日曜も対応)

※ 診療時間はリンク先でご確認ください

参考文献

  1. Roerecke M, et al. (2017). Alcohol consumption and blood pressure: a systematic review and meta-analysis. J Am Heart Assoc, 6(7), e006008. https://doi.org/10.1161/JAHA.117.006008
  2. Tasnim S, et al. (2020). Effect of sleep deprivation on blood pressure: a systematic review and meta-analysis. Curr Hypertens Rep, 22(5), 38. https://doi.org/10.1007/s11906-020-01040-0
  3. Wang X, et al. (2020). Hypertension with onset before age 45 years is associated with increased cardiovascular risk: insights from the UK Biobank. Hypertension, 75(4), 941–949.
  4. Tsuchihashi T, et al. (2020). Blood pressure control and cardiovascular outcomes in treated hypertensives: a retrospective cohort study in Japan. Hypertens Res, 43, 247–254.
  5. 日本高血圧学会. (2025). 高血圧管理・治療ガイドライン2025. ライフサイエンス出版.
  6. 厚生労働省. (2023). 国民健康・栄養調査報告.

著者:田澤 雄基(たざわ ゆうき)

医師、医学博士

MIZENクリニック豊洲 院長
慶應義塾大学医学部 特任講師

 data-src=夜間内科 「MIZENクリニック」" width="1280" height="853" >