睡眠時無呼吸症候群の診療案内 ~豊洲でいびきや無呼吸でお困りの方へ~

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)は、眠っている間に呼吸が何度も止まる病気です。1時間あたり5回以上の無呼吸・低呼吸が生じる状態を指し、日本国内の推定患者数は中等症以上だけで約300万人にのぼるとされています(日本呼吸器学会, 2020)。

最も多いのは「閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)」と呼ばれる型で、眠ると喉の筋肉が緩んで気道が塞がることで起こります。本人は眠っているため気づきにくく、「ただの疲れ」「年のせい」と見過ごされやすい病気です。しかし放置すると、高血圧・心臓病・脳卒中のリスクが高まることが知られており、早期の診断と治療が重要です。

こんな症状はありませんか?

以下に当てはまる方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。複数該当する場合は受診をお勧めします。

  • 就寝中にいびきをかくと言われたことがある
  • パートナーや家族に「息が止まっている」と指摘されたことがある
  • 日中に強い眠気があり、仕事中・会議中・運転中に眠くなる
  • 朝起きたとき、頭が重い・口が乾いている
  • 夜中に何度もトイレに起きる(夜間頻尿)
  • 睡眠時間は確保しているのに疲れが取れない
  • BMI 25以上(肥満)、または首周りが太め
  • 健診で高血圧を指摘されている
受診のご予約

気になる症状がある方は、お気軽にご予約ください。
夜間・土日も対応しています。

または、自宅・職場から

※ 各院の診療時間はリンク先でご確認ください

睡眠時無呼吸症候群の原因とリスク要因

睡眠時無呼吸症候群の最も大きなリスク要因は肥満です。首周りに脂肪が蓄積すると気道が狭くなり、無呼吸が起きやすくなります。ただし、痩せ型の方でも顎が小さい・後退した顎(下顎後退)などの骨格的な特徴がある場合には発症することがあります。日本人は欧米人と比べて顎が小さい傾向があるため、肥満でなくてもSASを発症しやすいとされています。

そのほかの主なリスク要因は以下のとおりです。

  • 加齢:咽頭周囲の筋肉が緩みやすくなる
  • 性別:男性は女性の約2〜3倍多い。ただし女性は閉経後にリスクが増大する
  • 飲酒・睡眠薬の服用:気道の筋肉を弛緩させ、無呼吸を悪化させる
  • 鼻詰まり・アレルギー性鼻炎:鼻呼吸が妨げられ、口呼吸・いびきを助長する
  • 扁桃肥大:特に小児のSASの主な原因

放置するとどうなるか:合併症のリスク

睡眠時無呼吸症候群は、「いびきが多い」「眠りが浅い」だけの問題ではありません。無呼吸が繰り返されるたびに体は低酸素状態にさらされ、交感神経が過剰に活性化します。この状態が続くと、さまざまな重篤な合併症につながることが明らかになっています。

  • 高血圧:SAS患者の約50%に高血圧が合併するとされており、治療抵抗性高血圧の重要な原因のひとつです(日本循環器学会, 2023)
  • 心房細動・不整脈:SASは心房細動の独立したリスク因子であり、カテーテル治療後の再発とも関連します
  • 脳卒中・心筋梗塞:中等症以上のSASは心血管イベントのリスクを有意に高めます
  • 2型糖尿病:インスリン抵抗性の悪化を介して、糖代謝異常と密接に関連します
  • 交通事故・労働災害:日中の強い眠気により、健常者と比べて交通事故リスクが高まるとされています

重症のSASでは、適切な治療を受けることで血圧の低下や心血管リスクの改善が期待できます(SAS診療ガイドライン2020)。

睡眠時無呼吸症候群の検査・診断

SASの診断には、睡眠中の呼吸状態を記録する検査が必要です。重症度はAHI(無呼吸低呼吸指数:1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数)で判定します。

AHI重症度分類表:軽症5〜14回、中等症15〜29回、重症30回以上
AHIによる重症度分類(SAS診療ガイドライン2020より)

簡易睡眠検査(在宅)

自宅で行う検査で、指にパルスオキシメーター(血中酸素濃度センサー)を装着して就寝するだけです。通常の生活環境で測定できるため、体への負担が少なく、初期スクリーニングに広く用いられています。AHI 40以上であればCPAP治療の保険適用が可能です。当院では検査機器の貸し出しに対応しており、翌朝ご返却いただくだけで結果を確認できます。

ポリソムノグラフィー(PSG)

入院または終夜施設内で行う精密検査です。脳波・眼球運動・呼吸・血中酸素濃度など多くの指標を同時計測し、SASの重症度や種類(閉塞性・中枢性)を詳細に評価できます。簡易検査で判断が難しい場合や、治療方針の確定に用いられます。

睡眠時無呼吸症候群の治療方法

治療法は重症度と原因に応じて選択します。いずれの方法も、継続することが症状改善と合併症予防の鍵です。

CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)

中等症以上のSASに対する第一選択治療です。就寝中にマスクを装着し、一定の圧力をかけた空気を気道に送り込むことで、気道の閉塞を防ぎます。日中の眠気の改善・血圧低下効果が確認されており、保険適用で月1回の通院でフォローアップができます。「装着感が合わない」「使い続けられるか不安」という方も、マスクの種類や圧力設定の調整でご対応しますのでお気軽にご相談ください。

マウスピース(口腔内装置)

軽症〜中等症のSAS、またはCPAPの装着が困難な方に適しています。就寝中に下顎を前方に固定することで気道を広げる装置です。歯科医師が型取りをして作製するため、連携歯科医院をご紹介します。CPAPと比べてコンパクトで携帯しやすく、出張が多い方にも適しています。

生活習慣の改善

すべての重症度において基本となる対策です。特に肥満のある方は、体重減少によってAHIが大きく改善することが示されています(SAS診療ガイドライン2020)。

  • 減量:体重の10%減少でAHIが約26%改善するとされています
  • 禁酒または就寝前の飲酒を控える
  • 横向きで眠る(仰向けは気道が塞がりやすい)
  • 睡眠薬・抗不安薬の見直し(担当医と相談)

受診の目安:こんな場合はご相談ください

SASは検査を受けるまで自覚しにくい病気ですが、一度診断がつけば治療は難しくありません。以下に当てはまる方は、早めに受診されることをお勧めします。

  • いびきや無呼吸を指摘されたことがある
  • 日中の強い眠気が続いていて、仕事や運転に支障がある
  • 何度も目が覚め、熟睡感が得られない状態が2週間以上続いている
  • 高血圧の治療を受けているが血圧が下がりにくい(治療抵抗性高血圧)
  • 心房細動・脳卒中・糖尿病などの合併症がある
  • 健診でBMI 25以上や肥満を指摘された

MIZENクリニック豊洲での対応

MIZENクリニック豊洲では、働く世代のみなさんが受診しやすい環境を整えています。平日の昼間に受診が難しい方のために、夜間・土日の診療にも対応しています。

  • 在宅簡易睡眠検査:検査機器を貸し出し、自宅で就寝中に測定するだけ。入院不要で通常の生活環境の中で検査できます
  • CPAP導入・継続管理:機器の初期設定からマスクフィッティング、月次のデータ確認まで一貫してサポートします
  • マウスピース(連携歯科との協力体制):CPAP以外の選択肢も含めて、患者さんの状況に合った治療を提案します
  • 生活習慣指導・合併症管理:肥満・高血圧・糖尿病など、SASと関連するリスク因子を同時に管理します
受診のご予約

気になる症状がある方は、お気軽にご予約ください。
夜間・土日も対応しています。

または、自宅・職場から

※ 各院の診療時間はリンク先でご確認ください

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参考文献

  1. 日本呼吸器学会. (2020). 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020. https://www.jrs.or.jp/publication/file/guidelines_sas2020.pdf
  2. 日本循環器学会. (2023). 2023年改訂版 循環器領域における睡眠呼吸障害の診断・治療に関するガイドライン. https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2023/03/JCS2023_kasai.pdf
  3. 厚生労働省. (2023). 健康づくりのための睡眠ガイド2023. https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001181265.pdf

著者:田澤 雄基(たざわ ゆうき)

医師、医学博士

MIZENクリニック豊洲 院長
慶應義塾大学医学部 特任講師

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